ラテン語 I


シラバス

レポート課題(2006.5.20)

・(旧)レポート課題(2004,7/16)

・(旧)レポート課題(2002,6/7)

・(旧)試験(2002年度──未定)

・(旧)再試験(2002年度──未定)


シ ラ バ ス

ラテン語 I
 
(2 単位)

対象学部 全学部

担当教官 宮崎 正美
所属部局等
 仙台白百合女子大学

開講セメスター 1

1.講義題目
  ラテン語文法入門                

2.授業の目的とねらい

  ラテン語の基本的な文法を理解し、辞書を基本的に使用・活用できるようにする

3.授業の内容と進度予定                        
  ・ガイダンス
   (言語としてのラテン語、ラテン語の発音、品詞と変化・活用):1回
  ・名詞(格変化・性・数)                  :2回
  ・動詞(活用・人称変化──直接法現在)           :1回
  ・受動態(直接法現在)                   :1回
  ・不定法(現在)                      :1回
  ・命令法(現在)                      :1回
  ・比較級・最上級                      :1回
  ・形容詞・その変化                     :1回
  ・分詞                           :1回
  ・関係代名詞、指示代名詞・指示形容詞、不定代名詞・不定形容詞:1回
  ・直接法各時制と用法(能動態・受動態、第一時制・第二時制)   :4回
4.成績評価方法                       
  レポート、試験、および出席状況に基づいて評価する。

5.教科書および参考書                         ・  宮崎 正美『ラテン語文法の基礎ノート』私家版(2006) 価格: 東北大学生協川内店¥987(税込・生協割引価格)
・   講義で配布する印刷物。
・  辞書として、文系・理系問わず最初は『羅和辞典』(増訂新版)田中秀央編 研究社,1966
  を勧める。
・  参考書として、松平千秋・国原吉之助『新ラテン文法』東洋出版,初版1992年など。

6.その他       
  ラテン語
II と併せて履修することが望ましい。

※教科書の使い方について(旧年度)

教科書が使いづらい、という声を耳にします。

どれも一長一短があるなかで、教科書を使用した理由は、いくつかの長所があるからです。不足している部分については授業中に配布する資料によって補えるはずです。

(以下はManuel Amoros『ラテン語の学び方』南窓社,初版1970年、に関しての説明)

(1) 基本的な文法が網羅されている
これは当たり前のことですが、場合によって受講者個々人にとって他の文法解説書のほうが良いといっても、
必ずしも必要な基本的な文法を網羅しているとはかぎりません。

(2) 「変化表」が別刷りになって分離している。
同じ教科書でも古いものは分離してないらしいです。
「変化表」が別刷りになって分離していることで、文法的な確認の作業がしやすくなるはずです。
受講者は、このメリットを利用して、教科書本文の例文などをひとつひとつ確認していってください。

(3) 例文が豊富である。
各章の文法内容に合わせた例文、文法説明の中での例文、そしてMEMONORANDA の例文・格言。

ただし、どの教科書も、必ずしも体系的になっているわけではありません。
そこで必要に応じて教科書の他の章に飛んだり戻ったりしながら参考にします。
1章ずつ順番にやっていかないと気が済まない受講生にとっては「とても嫌だ」と思うことでしょう。
しかし文法的説明としては連続性をもって進めています。

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ラテン語の前置詞


2006年度ラテン語 I レポート(2006.5.20)

教科書(または配布プリント)の、【練習問題2】1〜3の問いに答えてレポートとしてまとめよ。

※ 【練習問題2】2.の「不定法の形」とは厳密にいえば[不定法・現在・能動態]である.

※ 【練習問題2】3.の「各動詞の活用(単数1人称〜3人称、複数1人称〜3人称)をすべて」というのは、「直接法・現在・能動態の活用」という意味である。

提出期限:2006年5月26日(金)午後1時まで

提出場所:教務課レポート提出用Box

※(所定のポストに入れること.提出先を間違えないこと)


(旧)2005年度ラテン語 I レポート(2005.7.4)→こちらから


(旧)2004年度ラテン語 I レポート(2004.7.16)→こちらから


(旧)2002年度ラテン語 I レポート

以下の課題をレポートにまとめて、指定された要領で提出せよ。
レポート課題
第3章19ページ 練習問題B.1-5 (ラテン語訳)
第4章26ページ 練習問題E.1-5 (ラテン語訳)

レポートの体裁など

A4(できれば)の紙を使用。
表紙を付けること。
表紙には、科目名、教官名、提出月日、学籍番号、氏名を記入。
e-mailによる提出は認めない

レポート提出要領
提出期限 2002年6月21日(金)13:00
提出場所 教務掛前のBOX

〈レポート解説〉
第3章19ページ 練習問題B.1-5
【解答例】
1. 美しい少女が、やさしい母親と、幸福に生活している。
Pulchra puella cum matre suavi feliciter vivit.
2. 老人が、小さな身体を、ゆっくりと動かす。
Senex parvum corpus lente movet.
3. 勤勉な農夫が、畑で、よく働いている。
Diligens agricola in agro bene laborat.
4. 偉大な王が、注意深く統治している。
Magnus rex attente gubernat.
5. 小さな娘を、母親はやさしく呼ぶ。
Parvam filiam mater suaviter vocat.
【解説】
1.形容詞“pulcher,-a,-um”が「少女puella」を形容するためにドウするのか。基本です。
cum+〈奪格abl.〉。「やさしい母親」だけなら mater suavis、ちなみに“suavis,-e”→つまり、(m.f.共通で“suavis”)(n.で“suave”)。これがともに奪格になる。付録「語尾変化表」で確認せよ。
“vivo,-ere”→さて、これを主語「少女」に合わせて3人称単数 3sg. の動詞に活用させてやるとどうなるのか? この動詞の不定法の形“-ere”から、この動詞は「第3活用動詞」である、という情報を読み取らねばならない! 次に、この活用のタイプで3sg. の人称語尾にしてやればOK。それで動詞の形は“vivit”となる。基本です。付録「語尾変化表」で確認せよ。
2.“corpus”は(n.)。だから、この文中では対格acc. としか考えられない。
なぜなら、一見して主格にみえるのはこの“corpus”と文頭の“senex”。しかしもし“senex”が対格なら“senem”となる(senex,senisと辞書見出しに出ているから。まちがっても“senexem”ではない!!!)。したがって、主格=対格の(中性名詞n.)である“corpus”がここでは対格になっているのである。「動かす“moveo, -e re”」→movetとなる理屈も確認せよ。
3.「勤勉な“diligens, -entis”」→授業で説明したように、「形容詞第3変化」で、単数主格が(m.f.n.)共通のタイプのもの(付録3頁“prudens”参照)は、見出しの2項目には単数属格の語尾の形を示している。この場合は、主語「農夫」を形容しているので主格(男性・単数)。
in+〈奪格abl.〉で場所(〜の中で)を示す。ager の奪格がどうして agro という形になるか、付録2頁で確認。辞書で見れば、“ager,agri”と、ていねいに単数属格が示されている。ここから、この名詞第二変化のタイプの“ager”は、単数属格以降の変化は全て“agr-”の後に変化語尾(単数=-i, -o, -um, -o)を付けるだけでいい。簡単。まちがっても、“agero”などとしないように!!!
4.「偉大な」は、magnus でよい。 regit も可。
5.「やさしく」は、suavis→suaviter。
第4章26ページ 練習問題E.1-5 (ラテン語訳)
【解答例】
1. 勤勉な生徒は、先生にほめられる。
Diligens discipulus a magistro laudatur.
2. 弱い女王は、よい薬によって、いやされる。
Debilis regina bona medichina sanatur.
3. 愛は、行動によって知られる。
Amor actione cognoscitur.
4. 不幸な老人が、やさしい女に助けられる。
Infelix senex a femina suavi adiuvatur.
5. 大きな危険は、賢明な人によって、たやすく避けられる。
Magnum periculum a viro prudente facile vitatur.
【解説】
1.以下、動詞に関しては受動態の形にできるか問題になる。同時に、受動文として文章を構成できるか問題のポイントになる。「先生に(ほめられる)」→先生によって、の意味。したがってこの受動文のなかで動作の〈行為者〉。これを表すには人間、動物の場合は、a+〈奪格abl.〉。なかにはこの a を付けない人がいました。先生は「モノ」扱いか? 無理やり訳すなら「先公にほめられたぜ〜」?? しかし、magister はやはり人間なので a を付けるように!
“laudatur”→どうしてこういう語尾になるか、第4章(および第10章64頁)を参照して確認せよ。
2.上記と逆に“a medicina”はどうか。前置詞 a(ab)は、どんなときでも人間や動物だけに付くとは限らない。無理に訳せば「(薬に)由来して・・・・」と訳せないこともない。しかし文章としては少々変。
3.“actione”の代わりに“actu(abl.<actus,-us)”でも可。しかし cum actu はどうか? 確かにcumには「〜によって」の意味もある。すしかしこの文章の意味上では、「行動」は「知らせる」という動作の〈行為者〉。cumの「〜によって」の意味とは少々異なる。教科書どおり〈奪格abl.〉によって行為者を示す、としたい。前置詞なしで、“facto(abl.<factum,-i (n.)事実、行い)”も可。scitur も可。
4.「助けられる」は、“iuvatur(<iuvo,-are)”も可。「不幸な」は、形容詞なので infelix 。
5.「やさしく」は、suavis→suaviter。
「賢明な」“prudenti”も可。“prudense”という形は無い!! 今のうちにキチンと変化のさせ方を習得すること。
「人」“homine”も可。“vire”という形は無い!! 今のうちにキチンと変化のさせ方を習得すること。
「たやすく」“faciliter”“simpliciter”も可。
「避けられる」“fugitur”も可。

※他の単語を用いても大きく意味が違っていなければok。
※文法的にまちがっていなければ○とする。ただし意味が大きく異なる場合を除く。


参考まで──過去のレポート課題

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(旧)2001年度ラテン語 I

試験(Examen Linguae Latinae Iae
試験日時 :2001年7月27日(金) 13:00
試験場所 :川内北キャンパスB-203
持込み可:  @ 教科書 (Text book)
       A 上記に付属している「語形変化表」(Tables of the declensions/conjugations)
       B 辞書(Lexikon)

試験範囲:Text book c.1-13


(旧)2001年度ラテン語 I

再試験
試験日時 :2001年8月10日(金) 13:00
試験場所 :川内北キャンパスB-203
持込み可:  @ 教科書 (Text book)
       A 上記に付属している「語形変化表」(Tables of the declensions/conjugations)
       B 辞書(Lexikon)

試験範囲:Text book c.1-13
受験資格:上記試験(7/27)を以下の理由によって受験できなかった者
Testee of this exam.,who is not able to sit the above exam(7/27), has a certain warranty such as...
1. 病気(入院・通院) 2. 課外諸活動 3. その他、科目担当者が認める理由によるもの
1. diseases 2. activities(extra/intra-curriculum) 3. and so on. which lecturer accepts before this exam.
ただし、その理由を正当なものとする書類等を事前に提出して、科目担当者の承認を得ることを条件とする

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